筋トレ初心者がベンチプレスで肩を痛める原因と予防法

筋トレでベンチプレスをやると肩が痛い、なぜ?

痛くならない方法はあるのかな?

 

こんなお悩みを解決します。

 

本記事の内容

・筋トレをはじめたけど、ベンチプレスの時に肩に痛みがでる原因はなに?
・ベンチプレスで肩の痛みを予防する方法を解説

 

本記事の信頼性

この記事を書いている僕は、トレーニング歴25年、ジムトレーニング経験13年、パーソナルトレーナー歴6年ほど。

 

筋トレで、ベンチプレスはメイン種目のひとつですね、フォームが整っていない初心者の方やトレーニングを継続して高重量を扱うようになってくると肩の痛みに悩まされているトレーニーの方たちを多く見て来ました。特に筋トレ初心者の方は注意が必要ですのでよく理解しておいてくださいね。

 

筋トレ初心者の方にもわかるように、ベンチプレスで良く見られる肩の症状について、なぜ痛みが起こるのか、肩の痛みの予防法などを合わせて紹介しますので、参考にしてみてください。

 

筋トレ初心者はなぜベンチプレスで肩に痛みがでるのか

ベンチプレスで肩に痛みが出る原因は大きく2つ

・使い過ぎ(オーバーユース)
・誤った使い方をしている(ミスユース)

 

ベンチプレスで肩の痛みを発症するのは、1または2、そしてこの2つを合わせた原因で痛みは発症します。

 

肩に限らず、体の他の部分でも使いすぎて、自分の許容量を超えてしまうと当然痛みは出てきますね。

正しい使い方が出来ていない状態で繰り返し筋トレをしていると、痛みの症状はでやすくなりますの早い段階から気を付けてくださいね。

日常からフォームチェックが予防のカギを握りますよ。

 

筋トレ初心者にみられるベンチプレスのミスユースとは?

使い方の間違い、いわゆるミスユースでどのような状態が起きているのかを解説していきます。

 

筋トレ初心者がベンチプレスをやった時にみられる肩の痛みの原因は、トレーニングフォームが未熟な場合やフォームの乱れなどで、腕の骨(上腕骨頭)と肩甲骨の関節面(関節窩)がずれた状態で、動作を繰り返すことで肩関節に細かな衝突や摩擦(インピンジメント)が発生して炎症が起こることで痛みとして現れてきます。

これをインピンジメント症状と呼びます。

※インピンジメントとは衝突、挟まるという意味です。

つまり

・フォームの乱れ

・関節のズレ

・インピンジメント

・炎症発生

簡単にいうとこんな流れです。

 

ベンチプレスでの肩の痛みは、腕の骨(上腕骨頭)と肩甲骨関節面のズレが原因

肩の関節は、腕の骨である上腕骨頭(じょうわんこっとう)と肩甲骨の関節面である肩甲骨関節窩(けんここつかんせつか)で構成されています。

ベンチプレスはベンチ台の上にあお向けで寝て、肩甲骨がある程度固定された状態で、腕の曲げ伸ばし動作を行います。

 

バーベルをラックから外して肘と肩の曲げ伸ばし動作を繰り返しますが、この時大胸筋が硬かったり、インナーマッスルがしっかり働いていないと、上腕骨は肩甲骨の関節面からズレることがあります。

 

この状態でベンチプレス動作、バーベルの上げ下げを繰り返すことで、肩関節に摩擦が起きて炎症が強くなると肩の痛みとして現れてきます。

 

軸がずれるとはこんな感じです。

左側は上腕骨と肩甲骨の軸が会っている状態、右側は軸がずれている状態です。

 

 

特に多いのは、回旋筋腱板(肩インナーマッスル)の棘上筋(きょくじょうきん)という筋肉が、肩関節でこすれたり、ぶつかったりするインピンジメント(衝突)症状が出てきます。

 

そして、肩のインナーマッスルが作用しないと、肩を上げる時の代用として、上腕二頭筋(腕の力こぶの筋肉)が代わりに使われることにより、肩関節に痛みが強く現れるようになります。

 

こんな感じでインピンジメントが起こっています。

 

棘上筋(きょくじょうきん)が損傷すると、腕を上げにくくなったり、腕が途中までしか上がらなくなったりしますので注意が必要です。。

 

出典:投球障害肩 こう診てこう治せ−これが我々の切り口!

この、インピンジメント症状、筋腱が挟まれるという現象は、肩を上に挙がる時や、横から肩を上げた時に肩甲骨と腕の骨がスムーズに動かないと起こる症状です。

 

ベンチプレスでも肩を横に広げたトレーニングフォームになりますよね、この状態でバーベルを上げ下げする際に関節が不安定な状態だと、インピンジメントが起こり痛みとして感じられるのです。

 

どこで炎症がおこるかというと、写真を見てもらうとわかりますが、肩甲骨の外側部分を肩峰(けんぽう)といいます。この肩峰とその下にある上腕骨の間で筋肉や腱が挟まれて炎症が発生します。

いわゆる肩のインナーマッスル(回旋筋腱板)の損傷が起こるわけです。

 

筋トレ初心者のかたはここをしっかり覚えておいてくださいね。

 

ベンチプレスに限らず、野球の投球やテニスのサーブなどオーバースロー動作での肩の痛みでもこのような原因で痛みが発生する傾向が多いです。

 

 

 

 

ベンチプレスで肩の痛みを予防するには、肩甲骨の位置がポイント

筋トレ初心者の方がベンチプレスで肩の痛みを予防するには、肩甲骨のポジションがカギを握ります。肩甲骨の位置が悪かったり、動作中に極端に肩甲骨が動いてしまうと、肩を痛めやすくなります。

 

まず、ベンチ台に寝てバーをラックから外し、ベンチプレスのスタートポジションになったときの肩甲骨の位置を確認しましょう。

 

この時に、両方の肩甲骨は背骨に近づけ(肩甲骨の内転)、両肩を少し下に下げます(肩甲骨の下方回旋)。この姿勢をキープしたままで、両脇は開けすぎずやや閉める感じを保ちながら、肘と腕を曲げてバーを胸までおろしてきます。

 

次に、肩甲骨のポジションはキープしながら、両脇を開けないようにして腕と肘を伸ばして行きます。

肩甲骨の内転と肩甲骨の下方回旋をキープしながら、ベンチプレス動作を行う

 

ベンチ台に寝た状態で肩甲骨が背骨に寄りにくいというひとは、大胸筋の硬さや背骨が後ろに反れない、などのことが考えられますので、トレーニング前や日頃からストレッチやマッサージ、必要に応じてストレッチポールやフォームローラーなどをとりいれながら筋疲労を予防し、必要な柔軟性を確保しておく必要があります。

 

トレーニング姿勢やフォームが崩れることにより、痛みが出やすくなる確率は上がりますので、日頃からの動作チェックが後々の予防になります。

筋トレ初心者のうちからフォームはしっかり習得しておきましょう。

 

ベンチプレス動作に入る前の体の確認

・肩甲骨は背骨に寄せることができるか⇒できなければストレッチやストレッチポールなどで可動域を確保

・胸筋群が硬くなりすぎていないか⇒ストレッチやマッサージ、ストレッチポールなどでケア

・上体反らしは出来るか⇒背骨の可動域の確認

・腕を真上に上げた時に肩や腕に痛みがないか(痛みやつまりが出る場合は、インピンジメント症状あり)⇒肩甲骨周囲のストレッチやマッサージ、インナーマッスルの強化を行う。

 

 

まとめ

筋力トレーニングに痛みやけがはつきものですが、できればない方がいいですね。

筋トレ初心者のうちから、自分の体の柔軟性や筋疲労、トレーニング時のフォームなどをチェックするくせを着けておくと、今日は、いつもとなんか違う、という違和感をかんじたり、動作の修正も自分で出来るようになってきますので、日常のフォームチェックや体のケアも筋力向上のためと思って取り入れてみてはいかがでしょうか。

痛みは、出る前に予防が大切です。

 

今回はここまで。

-コンディショニング
-, , ,