サプリメントはEAAがいいって聞くけど何がいいの?
みんながおすすめって言うけど本当かな?
筋トレ初心者にはどうなの?
こんなお悩みを解決します。
この記事の内容
・EAAとは?
・EAAとBCAAの違いを理解する
・プロテインとEAAの違いは?
・EAAの摂取タイミングについて
・EAAとBCAAの併用はどうなの?
・筋トレ初心者でもEAAは必要なのか?
この記事の信頼性
この記事を書いている僕は、トレーニング歴25年、ジムトレーニング経験13年、パーソナルトレーナー歴6年ほど。現在整体院にてトレーニング指導、ストレッチ指導を行っています。
それでは解説して行きます。
EAAって何?筋トレ初心者でもわかりやすいように解説
EAAとは、Essential Amino Acidsの略
Essential:不可欠、重要、必要の意味
Amino Acids:アミノ酸
つまり、EAAとは必須アミノ酸のことです。
人の体は水分を除くとほぼタンパク質でできていると言っていいほどです。
タンパク質は20種類のアミノ酸でつくられています。
20種類のアミノ酸は、非必須アミノ酸と必須アミノ酸に分けられ、非必須アミノ酸は体内でつくることができるアミノ酸で11種類、必須アミノ酸は体内でつくられず食品などから摂取する必要があり、9種類あります。
非必須アミノ酸 | 必須アミノ酸 |
アスパラギン | バリン |
アスパラギン酸 | ロイシン |
アラニン | イソロイシン |
アルギニン | スレオニン |
システイン | メチオニン |
グルタミン | ヒスチジン |
グルタミン酸 | フェニルアラニン |
チロシン | リジン |
グリシン | トリプトファン |
プロリン | |
セリン |
EAAとBCAAの違い
BCAAはバリン、ロイシン、イソロイシンの3種類、必須アミノ酸の中でも筋肉に特に多く存在しているので、BCAAは筋トレ前やトレーニング中に摂取することで、筋たんぱくの合成促進、分解抑制、筋損傷の軽減などの効果が期待できます。
BCAAはこちらの記事で詳しく説明しています。
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筋肉が作られるには全部の必須アミノ酸が必要になりますが、BCAAは3種類です。これに対して、EAAは必須アミノ酸9種類全てのことになりますので、筋たんぱくの合成はBCAAを飲むより期待できることになります。
BCAA:3種類(バリン、ロイシン、イソロイシン)の必須アミノ酸
EAA:9種類全ての必須アミノ酸
つまり、EAAは筋肥大を目的としてトレーニングする時のサプリメント摂取に推奨されるわけです。
プロテインとEAAの違い
以前から筋トレにはプロテインが欠かせないという常識が飛び交っていました。もちろん人の身体の多くはタンパク質でできているため、今でもそのことは間違いありません。
そこでプロテインとEAAの違いですが、数十種類のアミノ酸が集まってプロテインができています。そのため、体内でアミノ酸まで分解するためにはある程度の時間を必要とします。
吸収が早いと言われるホエイプロテインでさえ、1時間程度とされています。
一方、EAAはすでに必須アミノ酸で摂取することができるので、血液中のアミノ酸濃度が高くなるのに30分程度とされ、プロテインと比べても速度が速いことがわかります。
また、ホエイプロテインは体内で分解されると20種類のアミノ酸に分解されて吸収が行わられまるので、必須アミノ酸以外のアミノ酸も含まれており、必須アミノ酸の量はEAAだけ摂った時と比べるとどうしても低くなります。
これを踏まえると、筋肉をより発達させるにはEAAを摂取した方が筋タンパク合成が期待できることになります。つまりより筋肥大を考える上ではEAAの摂取が欠かせません。
それじゃ、EAAをいっぱい飲んだらいいのではないのか?と考えると思いますが、体に対する必要量以上を摂取してしまうと腸への負担も強いられ浸透圧性の下痢が起きる可能性があります。
浸透圧性下痢とは
浸透圧性下痢とは水分を小腸で浸透圧が上がってしまっているために上手く吸収できない状態のことを言います。症状としては水分が小腸で吸収できないので、水分を多く含んだ下痢便を繰りかえします。この病状の下人となっている腸内の浸透圧を上げる物質を抑えないと下痢が続きますので、浸透圧を下げるように原因物質を除去する必要があるのです。
参考:HOSPITA.JP
EAAは一度にどれくらいの量がいいの?
山本義徳氏 著「アスリートのための最新栄養学(上)」では、一度に15g以上のものを一気に飲んでしまうと多くの人が浸透圧性下痢を起こしてしまうと言っています。
そこで、EAAを摂りたいけど下痢が起こりやすい人は、一度に多量のEAAを摂らないようにして、15mgをトレーニング前・中・後にゆっくり少量ずつ2グラムずつ10分おきに1時間程度かけて飲むことを推奨されています。
余談ですが、僕自身は、1回で10グラム程度飲んでいましたが下痢は大丈夫でした。人により体質は異なりますのでEAA摂取で便が緩くなりがちな方は、飲み方を工夫しながら、飲むことが望まれます。
EAAとBCAAの併用はどうなの?
EAAとBCAAを併用するのは、アミノ酸の許容量もありますのであまりお勧めではありません。
筋トレで筋肉の発達を目指すのであればEAAです。
BCAAを取るのであれば、筋トレ30分くらい前に摂取して、筋トレ中の筋タンパク分解や筋トレ後の筋損傷の抑制を目的とし、筋トレ後にホエイプロテインを摂るなことで、血中アミノ酸濃度を高めて筋タンパクの合成を促すようにするのはおすすめです。
EAAとBCAA、どちらをとるか悩むような場合はEAAでいいと思います。(必須アミノ酸が全て揃っているため)
筋トレ初心者もEAAは必要?
筋トレを始めたばかりの方では、基本的に食事メインでタンパク質をとってもらうと良いと思います。しかし、疲労が抜けにくい、筋肉痛が長引く、などの状態が続くような場合は、トレーニング量を見直しながらまずはBCAAをとってみることをおすすめします。
筋トレ初心者の方は、サプリメント重視ではなく、まずは日常の食事から摂るように心がけましょう。
あと、EAAもBCAAも基本的に美味しいものではありません。筋トレ初心者の方が初めてこのようなサプリメントを飲んだ時に、非常にまずいという感覚を味わうと思います。
そこで、もしEAAでもBCAAでも摂取が必要な場合には味付きのものをお勧めします。ノンフレーバーは、最後まで飲みきることが非常に辛いと思います。(実体験済みです・・・)
しかし、EAAもBCAAも筋肉のエネルギー源としてなくてはならないものですので、しっかり補給することは非常に重要になります。
筋トレ中・上級者の方でしたらこの味は当然と思って飲んでいるので、特に大したことがないと思います。味重視ではなく、中身(アミノ酸)重視ですね。
最後に
EAAは筋肉の成長には欠かせないものですが、筋トレ初心者の方は、基本的には食事で補い、筋トレ頻度が高くなり、トレーニング時に力が発揮できない、筋疲労が抜けにくいなどが出てきた場合には、トレーニングメニューを見直しながら必要に応じてEAAなどのサプリメントを摂ることも必要になります。
今回はここまで。