筋トレも始めたけど筋肉について詳しいことは知らないなぁ。
筋肉はそもそもどんなつくりになっていて、どんな働きがあるの?
こんなお悩みを解決する記事です。
本記事では、筋肉に対する知識を深めたてトレーニング効果を上げるための基礎座学をご紹介しています。
先に言っておくと、筋トレする前に読んでおくとことがポイントです。
筋トレで目標とする体づくりや、トレーニング効果を上げるためには筋肉の知識や働き方、収縮の仕方などを知っておくことで、筋トレのメニュー作りや、後々になって筋トレに応用できるようになり、記録の伸び悩みなどでも基礎に立ち返ると意外にあっさり問題解決できたりします。
トレーニングの始める段階で学習しておくことをおすすめします。
筋トレ初心者には欠かせない筋肉の基礎知識
筋肉を知るものは、筋肉を制するって言うしとりあえず学習しておこう。
筋肉の種類
人間の筋肉は、骨格筋(こっかくきん)・平滑筋(へいかつきん)・心筋(しんきん)の3つがあります。人体で650個くらいの筋肉があり人の体の40%~50%を占めています。
この3つの筋肉は、自分の意志で動かすことができるかどうかで随意筋(ずいいきん)と不随意筋(ふずいいきん)に分類されます。
随意筋と不随意筋
随意筋⇒骨格筋 自分の意志で自由に動かすことできる
不随意筋⇒平滑筋と心筋 自分の意志では動かすことができない
骨格筋はわかるけど、へー内臓も筋肉で動いているんだね。
内臓、腸は元気のみなもとです!一日も休まず働いています。主婦(主夫)の皆さんも毎日ありがとうございます!
起始(きし)と停止(ていし)~筋肉には必ず始まりと終わりがある
筋肉は一般に骨と骨の間にあり、筋収縮により骨と骨を近づけることで、関節を動かす働きをしています。
骨格筋には、必ず起始と停止があります。
運動時に固定されている、または動くことが少ない方を起始、あるいは体幹に近い方を起始とされています。また、筋肉の方向によっては頭から骨盤方向についているものもあり、骨盤側を起始としています。そしてもう一方の端が停止になります。
起始あるいは停止部では、一般に筋肉は腱となって骨についています。
当たり前の話だけど、なるほどって感じ。
筋肉の形状
筋肉には、色々な形状があり典型的な形状は紡錘状です。
紡錘状筋は、腕や脚の筋肉に多くみられ、中央部の膨らんでいるところを筋腹(きんぷく)、両端のうち比較的に固定されて動かない方、あるいは体幹に近い方を筋頭(きんとう)、もう一方の端を筋尾(きんび)といいます。
紡錘状筋⇒上腕二頭筋など
その他には、羽状筋(うじょうきん)、半羽状筋(はんうじょうきん)、多羽状筋(たうじょうきん)などがあります。
羽状筋は、図を見てもらうとわかりやすいですが、中央に縦に伸びている腱があり両側から腱に向かって斜めに走る筋線維が集まって、羽状になっています。これが筋の片側だけにある場合は、半羽状筋といい、多くの羽状筋が集まって1つの筋をつくる場合は多羽状筋といいます。
羽状筋は、紡錘状筋に比べると多くの筋線維を持っているために、強力な力を出すことができます。しかし、弱点もあり、運動の距離が比較的に短いということです。つまり、羽状筋は、収縮は小さくても、強力な力をだす運動に適している筋肉だということです。
羽状筋⇒三角筋、大殿筋など
筋肉の構造
参考:筋骨格系のキネシオロジー 原著第3版
筋肉はこのような構造をしています。
筋線維は筋膜でつつまれ⇒筋線維束(筋線維の束)があり⇒筋内膜で覆われ⇒筋原線維⇒筋フィラメント、という構成になっています。言葉でおぼえるとむずかしいので、図を見たほうがわかりやすいですね・・・
筋肉の働きかた
筋肉が収縮することにより、関節を動かして色々な動作をおこなうことができます。
筋肉が収縮する働きは、筋滑走説(きんかっそうせつ)として知られています。
筋原線維をつくっている筋線維の最小単位である筋フィラメント、アクチンフィラメントとミオシンフィラメントが互いに滑り込むことによって筋が短縮します。
参考:筋骨格系のキネシオロジー 原著第3版
{吹き出し}筋肉っていろんな形があるんだ、でも働きかたはなんだか難しいから図を見てイメージだけにしておこうっと・・・2つの筋線維が互いにすべりこむことで力がでるのね。
筋トレには欠かせない、筋肉の収縮形態
ここまで読み進めてもらうと、筋肉の構成や筋肉の収縮の仕方がなんとなくわかってきたと思います。
ここからは、実際に筋トレで応用できる理論になります。
筋肉の収縮形態
筋肉の収縮形態とは、筋肉の収縮の働きかたで、筋肉にかかる負荷が違ってくるということです。
3つの筋収縮形態
等尺性収縮または、アイソメトリック収縮
求心性収縮または:コンセントリック収縮
遠心性収縮または:エキセントリック収縮
等尺性収縮(アイソメトリック収縮)とは
等尺性収縮とは、筋は一定の長さを保ちながら力をだしている状態です。等尺性収縮の時に関節は動かないで、一定の角度で力を発揮しています。
胸の前で両手を合わせて合掌するポーズで、両手を押し合うような力の出し方です。
求心性収縮(コンセントリック収縮)とは
求心性収縮は、筋が短縮しながら力を発揮する場合におこります。
ダンベルカールなどで、肘を曲げて自分に近づけてくるような動きのことです。
遠心性収縮(エキセントリック収縮)とは
遠心性収縮は、筋肉が伸ばされながら力を発揮する収縮の仕方です。
ベンチプレスでいちど挙げたバーベルを胸におろしていく時に、大胸筋は遠心性収縮していることになります。
※トレーニング時にポジティブ、ネガティブと聞くことがあると思いますが、
ポジティブ=求心性収縮(コンセントリック収縮)
ネガティブ=遠心性収縮(エキセントリック収縮)
と同様の意味合いです。
それぞれの力発揮
これら、3つの収縮のしかたで、筋出力がちがいますので、ここをおさえておくと、自分の目指しているトレーニングに応用できますので、チェックしておいてください。
等尺性収縮を基準(100%)とすると、求心性収縮では約80%、遠心性収縮では約120%の筋力が発揮されます。
安全面でみると、より安全なトレーニング方法は、等尺性収縮(アイソメトリック)を用いたもので、より負荷がかかりやすいものは、遠心性収縮(エキセントリック)を用いたトレーニング法になります。トレーニングに慣れてきて、より強い負荷をかけたい場合には、遠心性収縮(エキセントリック)を利用する方法もあります。
※遠心性収縮(エキセントリック)を利用したトレーニングでは、より強い負荷が筋肉にかかり筋線維の微小断裂が起きやすいので、遅発性筋痛(DOMS)に注意してください。
これは、トレーニングで使える!安全にトレーニングする時には、アイソメトリック、強い負荷をかけたい時には、エキセントリック。でも筋肉痛に注意っと。
筋線維の種類は、一つの遅筋線維と二つの速筋線維に分類
遅筋線維:タイプⅠ線維(SO線維)
速筋線維:タイプⅡa(FOG線維)とタイプⅡb線維(FG線維)
遅筋線維は、酸素を使って筋が働くエネルギーを作り出しているので、酸素が補給されると長時間の運動をおこなうことができます⇒持久力が高く、マラソンランナー向き
反対に速筋線維は、無酸素で筋エネルギーを作り出すため、大きな力を発揮する代わりに、持久力に乏しい⇒瞬発力や力発揮が高い⇒スプリンター向き
速筋線維と遅筋線維の中間の筋線維が、タイプⅡa線維(FOG線維)で、酸素を使ってエネルギーに変える方法と無酸素でエネルギーに変える方法の2つを持ち合わせているものです。
この二つの割合は、遺伝で決まっているようで、速筋線維は努力しても増えることは見込めないが、遅筋線維の割合は、トレーニングで優位にしていくことは可能と言われています。
短距離ランナーは遺伝で決まるが、マラソンランナーにはだれでもなれる。という感じです。
これは、夢がないような感じだけど、自分が与えられたものでどうするかってことだね・・・これは、日常生活にもつながる言葉だ。(いいこと言った!)
まとめ
筋肉の基礎知識は難しいところもありますが、一つ一つの筋肉の名前や起始、停止などは覚えなくても大丈夫です。写真や画像などでイメージしながらトレーニングするだけでも筋発達が変わってきますので。また、筋肉の負荷のかけ方には、筋肉の収縮形態を覚えておくことがトレーニング幅を広げることになりますので、ここは押さえていきましょう。
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