筋トレ初心者は、自重トレーニングからはじめよう

筋力トレーニングを始めたいけど、なにからやったらいいの?

 

この記事では、こんなお悩みを解決します。

本記事の信頼性

この記事を書いている僕は、トレーニング歴25年、ジムトレーニング経験13年、パーソナルトレーナー歴6年ほど。

 

 

自重トレーニングとは、「自重=自分の体重」 自分の身体を負荷としたトレーニング方法です。

各種トレーニング法はこちら⇒自重トレーニング、マシントレーニング、フリーウェイトトレーニング

 

トレーニング初心者は、自重トレーニングからはじめることをおすすめします。しかし、地味な感じ、飽きやすい、筋肉の発達がわかりにくい、などのことから長続きが難しいことは確かです。

 

自重トレーニングにくらべて、マシンやウェイトトレーニングなどは派手さがあり、トレーニングした感がありますので、どうしても器具を使ったトレーニングに走りがちです。

 

本記事はこんな方へ向けて書きました。

筋力トレーニングをはじめたいけど何からやったらいいかわからない
日常の運動不足に筋力トレーニングをやってみたい
自重トレーニングをやってみたけど続かない
自重トレーニングで負荷をあげたい

 

それでは、なぜ初心者は自重トレーニングからはじめたほうが良いかをまとめて解説していきます。

 

トレーニングの基本原則にしたがって確実にパワーアップ

トレーニングの基本原則のもとになっているのがルーの法則です。

「身体(筋肉)の機能は適度に使うと発達し、使わなければ萎縮(退化)し、過度に使えば障害を起こす」 これがルーの法則です。

 

どうしても、トレーニング効果が現れるには、時間がかかります。

 

計画的にコンスタントにトレーニングを継続して、最低でも3ヶ月はかかります。

 

ルーの法則でも言われている通り、身体を適度に刺激したトレーニングが必要になります。過度にトレーニングをすると怪我や、ひどい筋肉痛が嫌になり、途中で離脱する原因にもなりますので、はじめが肝心です。

 

筋トレをして自分の筋肉に程よい刺激が与えられると、トレーニング翌日か翌々日の筋肉痛がおこります。この筋肉痛を一つの目安にすると、どれだけ追い込んだ筋トレをしたのかがわかります。

 

筋肉痛が2、3日でなくなり、体に張り感やパンプアップ感がでるようでしたらちょうどいい感じの刺激ですので、そのあとに引き続き筋トレをします。

 

筋肉への刺激量は、筋肉痛が目安になる

 

これを続けていくと、同じメニューをやって、2,3日たっても筋肉痛が弱かったり、まったくでなくなってきます。

そういう時には、筋肉や神経系が発達してレベルアップしている証拠です。

筋トレの負荷になれて来たら、少しずつ負荷を上げていく

と、こういった流れでトレーニングを進めていくと、自分の力がついてきていることが実感できると思います。

 

それでは、実際に筋トレをはじめるにはどうしたらいいかを説明していきます。

 

どんなトレーニング種目からはじめたらいい?

ここまで、読んでいただくと筋肉への刺激のかけ方は、なんとなくわかってきたと思います。

 

それじゃどんなトレーニング種目からはじめたらいいのかな?と思えてくるはずです。

 

まずは大きな筋肉を優先的に鍛える

 

胸部(大胸筋)、大腿部(大腿四頭筋、ハムストリングス)、お尻(大殿筋)、背中(脊柱起立筋)など体の中でも大きな筋肉からトレーニングすることが、効果的です。

 

部位別トレーニング法~基本3種目

1、プッシュアップ(腕立て伏せ)

鍛えらる部位:胸(大胸筋)、腕(上腕三頭筋)

プッシュアップの基本姿勢と基本動作

  • スタートポジション:手は肩の高さくらいにして、両手は肩幅かやや広めにして床に手をつく。両膝は閉じて床につく⇒肘と膝、股関節を伸ばし、お腹に力をいれて体幹と下肢を一直線に保つ
  • アクション:両方の肩甲骨を背骨に近づけて、お腹に力をいれて体幹を保持し、肩の力を抜き、腕と胸で体を支える⇒2秒から3秒かけて肘を曲げる、1.5秒から2秒かけて肘を伸ばす。

 

このプッシュアップが出来ない場合は、自重の1/3〜半分の負荷からスタートする

 

プッシュアップの応用法

  • 肘を曲げるときは、5秒から10秒かけて下げる ⇒ 肘を伸ばす時は1秒で戻す
  • 肘を曲げた姿勢で5秒から10秒姿勢をキープ
  • 手を着く幅を広げる ⇒ より胸の筋肉に刺激が入る
  • 手の幅を狭くする ⇒ 腕の筋肉に刺激が強くなる(上腕三頭筋)

 

2、スクワット

鍛えられる部位:大腿前部(大腿四頭筋)、大腿後部(ハムストリングス)、大腿内側(内転筋群)、臀部(大殿筋)

スクワットの基本姿勢と基本動作

  • スタートポジション:つま先はやや外側に向けて、両足は肩幅か一足分広く立ち、両手は胸の前か頭の後ろで組む
  • アクション:顔は、前方かやや目線を上げながら、膝と股関節をつま先の向きと同じ方向へ2~3秒かけて曲げ、1.5秒から2秒で膝を伸ばす。

 

注意1: この時に注意することは、背骨を伸ばして、お尻は後ろへ突き出し気味にして膝を曲げ、体を横から見た時に、両膝が足先より前に出ないように注意する。

注意2: スクワット動作は、股関節や足首、背骨がかたいと深くしゃがむことが難しく、無理に深い姿勢まで持っていってしまうと、膝・股関節・腰などに痛みがでる可能性が高くなりますので、まずは正確な姿勢が維持できるところまでで大丈夫です。

 

スクワットの応用法

  • 5秒から7秒かけてしゃがむ、1.5秒から2秒で立ち上がる
  • 足幅を広げて、つま先をやや広げて行う ⇒ より大腿内側部に負荷がかかりやすい
  • 足幅を肩幅かやや狭くして行う ⇒ 大腿前部に負荷がかかりやすい
  • 後方へのお尻の突き出しを意識する ⇒ 臀部や大腿後部に負荷がかかりやすい

 

3、シットアップ

鍛えられる部位:お腹(腹直筋)

シットアップの基本姿勢と基本動作

  • スタートポジション:床にあお向けで寝て、両膝を90度くらい曲げて足の裏を床につける。両手はお腹の上または、頭の後ろで組む。
  • アクション:お腹の筋肉を意識して、軽く顎を引き、背骨を丸めながら3~5秒かけて起き上がる。2~3秒かけてもとに戻る。

注意:スタートポジションに戻ったときに、お腹の力は抜かずに、力をいれたたままで次の動作をスタートする

 

筋トレ初心者は、自重の1/3~半分の負荷からはじめる

筋トレ初心者と言っても、伸長や体重、性別、年齢、過去の運動歴など、それぞれ個人差がありますので、まずは自分に合った筋トレ負荷を見つけましょう。

継続すると必ずできるようになります。

 

まずは、今の力を知りましょう。

 

 

腕立て伏せができないときは

  1. 両手は、腕立て伏せの姿勢をとり、股関節と膝を90度ぐらい曲げて床についた姿勢で腕立て伏せをする
  2. 10回できるようになってきたら、少しずつ膝の位置を足の方向にずらして、股関節の角度を広げて腕立て伏せをしてみる
  3.  最終的に、膝を床につかなくても腕立て伏せができるようになる!

 

スクワットができない時は

1、膝・股関節は、1/3くらいの曲げ伸ばしから始める。

  • フォームを保ちながら大腿部、臀部の筋肉を使っていることを意識して、ゆっくり膝と股関節の曲げ伸ばしをおこないます。ゆっくりした動作でやることで、使われている筋肉が意識しやすくなります。

 

2、椅子を利用する。

  • 座面が動かない椅子に、お尻を浅くかけて座り、両手は腰骨に添えるか、胸の前で組みます。ゆっくり上体を前にたおしていき、大腿部と臀部の筋肉を意識しながら立ち上がります。同じ軌道を通り椅子に座りもとのポジションに戻ります。
  • または、椅子を自分の体の前において背もたれを両手でおさえながらゆっくりスクワット動作を行う方法です。

こちらも、10回を目安にしてください。

 

 

シットアップができない時は

まずはお腹をみるだけでよい。

  1. 軽く顎を引いておへそを覗き込むように、背骨を丸めます。この時にお腹の筋肉に力が入っていることが意識できればOK。
  2. 1の動作が、10回くらい出来るようになってきたら、おへそを覗き込んだ姿勢で3~5秒止めて姿勢をキープ、2~3秒かけてスタートポジションに戻る。

これを繰り返すだけでも、お腹の筋肉へ刺激は十分にかかります。

 

1セット×10回を、3セットから5セットを目安にしてトレーニングして、10回×5セットが出来るようになってきたら、負荷を上げていきましょう。

このように、はじめはすべての負荷をかけるのではなく、ご自分の筋力に合わせて徐々に負荷を強くしていきます。

 

 

自重トレーニングで負荷を強くするヒント

自重トレーニング基本3種目の応用動作では、負荷をつよくする方法も少しお伝えしましたが、その他の自重トレーニングにおいてもこちらの考え方に当てはめて考えると、より負荷を強くできるヒントになり、応用ができますのでご参考にどうぞ。

 

自重トレーニングでは自分の体重を負荷として使うため、力のかかる方向は、すべて地面に向かって働きます。

自重トレーニングにおいて、負荷はすべて重力方向に働く

 

自重トレーニングにおいて、負荷を軽くしようと思ったら、体重を支える部分を増やしてトレーニングしている部分を軽くしてあげればいい。

 

それじゃ、トレーニング負荷を強くする場合はどうすればいいか

 

 

筋肉の収縮形態で、力発揮は変わる

筋肉の収縮方法で力の使われ方が違う」ということを覚えておくとことで、自重トレーニングでも十分に追い込んだトレーニングが可能になります。

 

筋肉収縮の種類は3つ

1、コンセットリック収縮(短縮性収縮)⇒ ケガをしにくい一般的な収縮方法

筋肉の長さが短くなりながら力を発揮します。肘を曲げるときに腕に力こぶができる部分(上腕二頭筋)がコンセントリック収縮です。

 

2、エキセントリック収縮(伸張性収縮)⇒ 負荷が強く筋肉痛が起きやすい

筋肉よりも抵抗が強い場合に、筋肉が引き伸ばされながら力を発揮する状態。

肘を曲げて、手に重い荷物を持ち、耐えきれずに肘が伸びていくときに、腕の力こぶ(上腕二頭筋)はエキセントリック収縮をしている状態です。

 

3、アイソメトリック収縮(等尺性収縮)⇒ 安全に筋肉刺激ができる

関節の動きを伴わないで、筋力をはっきしている状態。

手に重りを持ち、肘を90度くらい曲げて保持しているときに、腕の筋肉がアイソメトリック収縮している状態です。

 

コンセントリック収縮、エキセントリック収縮、アイソメトリック収縮のなかでもっとも安全で効果的にトレーニング負荷をかけることが出来るのが、アイソメトリック収縮です。

反対に、最も負荷がかかるのは、エキセントリック収縮です。

 

自重トレーニングでは、この3つの収縮形態を意識することで負荷を強くかけたり、軽くしたりできます。

 

例えば

腕立て伏せで、余裕に10回出来るようになってきたら、肘を曲げて体をおろしてくるときはゆっくりおろす(胸の筋肉と、腕の筋肉のエキセントリック収縮)、肘を伸ばす時にはスピードあげて伸ばす(胸と腕の筋肉のコンセントリック収縮

 

または、肘を曲げた状態で静止する。(胸、腕、お腹の筋肉のアイソメトリック収縮

 

このように同じ種目でも、色々とバリエーションを加えていくことで、筋肉への負荷のかかり方に変化をつけることが出来ます。

 

 

まとめ

筋力トレーニングは特別な器具がなくてもすぐに始められます。しかし、間違ったフォームでトレーにングを続けているとケガにつながりますので、始めが肝心です。

 

目的がはっきりしていると筋トレは続けられます。

 

筋トレを継続して、筋力や筋肉がついてくると楽しくてもっと筋トレをしたくなります。

 

筋トレをして、体を動かしていると仕事や趣味など、日常生活にも活気がでます。

 

自動車、PCやスマホなどの機器やネットワークの発展で、体を使わなくてもなんでもできる時代になってきていますが、生きるための基本は自分の体です。ちょっとした時間を見つけて筋トレしてみてはいかがでしょうか。

 

今回はここまで。

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