【筋トレ】腰痛改善にはローカル筋とグローバル筋の見直しも必要

慢性腰痛改善には筋トレがとても有効なことは、腰痛ガイドラインでも言われていることです。しかし、逆に筋トレをやって腰痛に悩まされていませんか?

スクワットをやると腰痛がでる、デッドリフトは腰痛になるのが怖くて高重量は引けない。

本記事では、こんなお悩みの方に向けて書いています。

この記事の内容

・【筋トレ】腰痛改善に必要なローカル筋とグローバル筋とは?
・【筋トレで腰痛】になるのはローカル筋の活動低下が原因
・腰痛改善を目的としたローカル筋の筋トレ方法とは?

【筋トレ】腰痛改善に必要なローカル筋とグローバル筋とは?

腰痛と体幹の筋肉は深い関係があります。

そこで、体幹のローカル筋とグローバル筋について覚えておくと腰痛改善のためのヒントになるので、是非この2つの筋肉を理解してください。

ローカル筋とはインナーマッスルのことで、体幹の深部にある筋肉、腹横筋や多裂筋などです。

参考:Visiblebody

これに対して、グローバル筋は体幹の表層についている筋肉で腹直筋や脊柱起立筋がこれにあたります。

ベンチプレスやスクワットなどの筋トレをはじめランニングなど、四肢を使った動作を行う時には、この深層と表層の2つの筋肉は、それぞれ役割分担があります。

そうです、体幹についているローカル筋とグローバル筋のそれぞれの役割分担です。

それでは、この2つの筋肉の働きを見ていきましょう。

ローカル筋の働き

体幹のローカル筋は、体幹を安定する働きがあります。

体幹の安定とは、関節を固定するということです。

骨盤と体幹には安定性が重要で、四肢を構成している股関節や肩関節にはスムーズでダイナミックな動きが必要になります。

そして、上肢や下肢の動作をしっかり行うために、体幹の安定性とバランスを保つ役割をしているのが、ローカル筋の働きになります。

ローカル筋である腹横筋は、手足を動かすより先に筋活動が見られます。
例えば、カバンを持つ際に上肢の筋肉を使おうとした時、それより先に腹横筋が働いて、体幹を固めて安定作用が生じます。

また、多裂筋は背骨を繋ぐ重要なローカル筋で、椎骨を連結しているため腰椎の安定には欠かすことができません。

これらのローカル筋は、実際の動作をする前に体幹を支えるために活動して、関節を安定(固定)する役割があります。

これに対して、

グローバル筋の働きは

腹筋や脊柱起立筋といった体幹のグローバル筋は、実際の動作をおこなう時に働く筋肉です。

「最長筋や腸肋筋などが脊柱起立筋をのグローバル筋になります」

参考:Visiblebody

シットアップ、デッドリフト、スクワットなどではグローバル筋の活動により強いパワーが発揮できます。

つまり、効率的に力を発揮するためには、ローカル筋の働きが先行して発動し体幹を安定させた後に、グローバル筋が活動することで強い力を出せることが重要ということです。

【筋トレで腰痛】になるのはローカル筋の活動低下が原因

ローカル筋とグローバル筋の働きが理解できると、筋トレで腰痛になる原因がわかると思います。

高重量を挙げる時には、まずローカル筋である腹横筋、多裂筋などがしっかり作動して脊柱や体幹の安定ができたあとで、脊柱起立筋や腹筋などのグローバル筋が働くことで安定した強い外力を発揮することが可能になります。

しかし、ローカル筋の働きが低下、もしくは筋活動が遅れるなどして脊柱、体幹部が不安定なままで高重量を挙げた時には、腰椎に過度の負荷が強いられることで、バランスの崩れと共に腰痛が発症する原因の一つとなります。

つまりこういうことです。

・ローカル筋(腹横筋、多裂筋)の活動低下に対して、
・グローバル筋(脊柱起立筋、腹筋)が過活動する

この二つの差が広がれば広がるほど腰痛になる確率が増えるということです。

それじゃ、

どうしてローカル筋が働かなくなるの?

腹横筋や多裂筋などが上手に使えなくなる原因は、

・重度の腰痛を経験
・オーバートレーニング
・日常の不良姿勢の継続

などです。

重度の腰痛を経験したことがある

ぎっくり腰をはじめ、腰椎椎間板ヘルニアなどで腰痛になると、腰部や体幹の筋力低下や筋活動のバランスが崩れることが知られています。

腰痛からの復帰の際にリハビリが不十分のままでは、インナーとアウターマッスルの活動バランスが崩れているので、このまま筋トレを続けているとトレーニング時に腰の痛みが出る可能性が高くなります。

オーバートレーニングによるもの

高負荷や高頻度での筋トレを継続し、筋疲労の蓄積に伴いローカル筋の活動低下が起こり、グローバル筋主体のトレーニングを続けることで、自分では気づかないうちに、ローカル筋が活動低下して、

気付いたらスクワットやると腰が痛いんだよね、なんてこともあり得ます。

日常の不良姿勢の継続

不良姿勢、猫背姿勢や椅子に浅く腰掛け腰背部が丸まった姿勢などでは、骨盤の後傾と共に姿勢保持筋である脊柱起立筋が常に伸長ストレスにさらされ、多裂筋の筋力低下、腹横筋の出力不足などが起こる可能性が高くなります。

腰痛改善を目的としたローカル筋の筋トレ方法は?

ローカル筋エクササイズ

・腹横筋:ドローイン
・多裂筋:ブレーシングとハンドニー

腹横筋にはドローイン

床やヨガマットなどに仰向けになりお腹を凹ませる運動です。

腹横筋を使うことに慣れていないと、ただお腹を凹ませるだけの運動が非常に難しく感じられます。

やり方のコツとしては、いきなり大きくドローインすることを考えないで、呼吸に合わせて1cm単位くらいで少しずつで凹ませていくと徐々にお腹が沈んでいくことが感じられると思います。

それほど無理にやる必要はありません。感覚が掴めてくるとできるようになりますので、根気よく続けてください。

コツをつかんでしまうと大丈夫です。

多裂筋にはブレーシングとバードエクササイズ

ブレーシングとは、お腹の筋肉を収縮させて固めることです。

仰向けでブレーシングをやると多裂筋の活動が起こるのと合わせて、腹横筋や腹斜筋の筋活動もおこるというデータがあります。

ブレーシングは、立位や椅子に座ってのデスクワークでも他人に気付かれづにできるので、いつでも取り組めます。

多裂筋の活性化に適しているもう一つの方法は、バードエクササイズです。

バードエクササイズは、四つ這いになり両膝と両手を床につき、片方の腕を背中と水平になるくらい180°あげると共に、対側の下肢を180°背中と水平に挙げた姿勢を保持する方法です。

そこから、上肢の荷重をかけたり、対角上で肘と膝をつけるようなエクササイズバリエーションもあります。

参考:youtube  How to Do Bird-Dogs+Mistakes&Variations

ローカル筋の刺激は、それほど強いものは必要なく意識をもって行うだけで大丈夫です。

はじめはその効果を感じにくいと思いますが、続けていくと動きに変化が感じられるのがわかると思います。

これに、呼吸が合わさると尚いいですが、ここではこの変にしておきます。

筋トレをやっている人だったら、このローカル筋のトレーニングを簡単だと思うかもですが、このちょっとしたエクササイズで腰痛が緩和するようだったら、やってみる価値はあると思います。

正しくやるには、トレーナーさんなどに筋肉に触れてもらいながら意識的にやることをおすすめします。

痛みなく、筋トレを継続できるのがなによりです。

今回はここまでにします。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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