【抗重力筋と姿勢の悪化】その関係とは?

抗重力筋(こうじゅうりょくきん)ってなに?

姿勢とどういった関係があるの?

姿勢が悪くなるのはどうして?

 

こんな疑問を解決します。

 

本記事の内容

抗重力筋のことが理解できる
抗重力筋のはたらき次第で姿勢が良くも、悪くもなることがわかる

 

 

この記事の信頼性

筋トレ歴25年、ストレッチを習慣して25年、パーソナルトレーナー歴6年、整体院にてトレーニング指導、ストレッチ指導を行っています。

 

 

それでは、解説していきます。

姿勢とも深い関係にある抗重力筋とは?

地球で生活して重力がある限り、姿勢を維持するために筋肉は働いています。

そこで、重力に負けないで姿勢を保つ働きをしているのが抗重力筋(こうじゅうりょくきん)またの名を姿勢保持筋(しせいほじきん)と呼びます。

姿勢保持筋といったほうがわかりやすいですよね。

 

こうじゅうりょくきん、専門用語はとっつきにくいから難しいイメージがあるけど中身がわかれば簡単ですので、ついてきてください。

 

抗重力筋ってどんな筋肉なの?

抗重力筋のこと知るには、筋線維の種類を理解する必要があります。

筋肉には2つの筋線維がある

・速筋線維(そっきんせんい)
・遅筋線維(ちきんせんい)

 

速筋線維は早い動き、力強い動き、ダッシュなどの瞬発力を発揮する時に優位に使われますが、おおきな力を出すので持続して力を出すことできません。

 

一方、遅筋線維は体を支える動き、関節を安定する働きを持っています。

こちらは、酸素を取り込むことで、筋肉を動かすエネルギーをつくっているので、持久力に適した筋線維になります。

 

そうです、姿勢を保持する抗重力筋は多くの遅筋線維でできているのです。

 

立ち姿勢、座り姿勢を維持するのは、長時間体を安定させなければいけないため、すぐ疲れてしまっては、困りますよね。

 

・速筋線維:大きな力を発揮できるが疲れやすい

・遅筋線維:速筋より弱い力しか出ないけど、持久力には強い

抗重力筋⇒多くの遅筋線維が含まれている

 

これが抗重力筋

抗重力筋の種類

・下腿三頭筋
・ハムストリング
・大殿筋
・脊柱起立筋
・頚部伸筋群
・前脛骨筋
・大腿四頭筋
・腸腰筋
・腹筋群
・頚部屈筋群

出典:正しく理想的な姿勢を取り戻す 姿勢の教科書

 

立っている時には、内臓や体幹の重さは常に前へかかろうとするため、その力を抑えるために後方から抑える必要があります。

そのため、主な抗重力筋は体の後ろ側に多くあり、この姿勢を保持している筋肉を主要姿勢筋(しゅようしせいきん)と呼びます

主要姿勢筋

・下腿三頭筋
・ハムストリング
・大殿筋
・脊柱起立筋
・頚部の伸筋

 

 

どうして抗重力筋と姿勢の悪化が関係あるの?

現代生活は、テクノロジーが進歩して、移動は電車やバスに車、スマホは一般的に普及、パソコンでのデスクワークは当たり前、この共通点を考えるとすべて前かがみの姿勢が多いですよね。

 

前かがみ姿勢を長い時間継続した場合には、体のお腹側の筋肉が緊張(大・小胸筋、腹筋群股関節前面)して、背中側の筋肉(脊柱起立筋)は伸ばされることになります。

 

筋肉が伸ばされた状態が続くと、筋力が出にくくなります。

そうなると、抗重力筋である脊柱起立筋が常にストレスを受けているため、まっすぐに姿勢を保つだけでも疲れやすくなり、背中を丸めていた方が楽な姿勢と思えてきます。

 

この状態が長く続くと当然、お腹側の筋肉は縮み、背中側の筋肉は伸ばされた状態が継続されます。

 

筋肉は筋膜で全身を覆われているので、筋肉の収縮と姿勢の変化で筋膜にも同様の変化が現れてきます。

 

※筋膜については、こちらの記事を参考にしてください。
筋トレとトリガーポイントの関係【トリガーポイントの正体とは?】

 

やっかいなことに筋膜は、同じ姿勢を長くを続けるともとに戻りにくいという性質があり、筋膜のアンバランスと筋肉の収縮により姿勢の悪化強くなるのです。

 

こうしたことが数か月、または年単位で続くとやがて関節や骨にも影響が出始めます。背骨が曲がってきて猫背や高齢になると、円背姿勢、そして負の連鎖が続いて肩こり、腰痛、膝痛なども見られます。

 

長年の蓄積で起こるため非常に厄介なもので、回復にも時間を要します。

関節に関しては、一度変形が起こって曲がってしまったものは自力ではもとに戻りませんので日頃からのメンテナンスや注意が必要です。

 

 

最後に

抗重力筋と姿勢の関係、そして日頃から姿勢に気を付けることの重要性について気づいていただけたでしょうか。

抗重力筋の働きを考えて、少しでも姿勢を正すようにするだけでも予防につながりますので、今できる簡単なことから取り組んでみましょう。

 

 

今回は、ここまでです。

 

 

 

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