【空手のための筋トレ】初級者・中級者・上級者

私が空手のための筋力トレーニング実践してきた経験と指導経験をもとに、フルコンタクト空手のための筋トレ方法を段階的に分けて解説していきます。

この記事の内容

・空手で筋トレをやる理由
・空手初級者向けの筋トレ方法
・空手中級者向けの筋トレ方法
・空手上級者向けの筋トレ方法

【空手のための筋トレ】

普段行う道場での空手稽古のほかに、筋トレを自主トレでやることにより相乗効果が生まれ、レベルアップ間違いなしです。

まずはじめに、

空手で筋トレをやる理由は5つ

・強い突きを打つ
・強い蹴りをだす
・打たれ強い肉体づくり
・戦い抜く筋持久力を身につける
・怪我をしにくい体を手に入れる

簡単に一つずつ解説します。

▶︎ 強い突きを打つ

威力がある突きを出すためには、スムーズな力の伝達とパワーが必要です。

何年も稽古をしていくと、力だけに頼らないで威力ある突きを出すことができますが、パワーと体重をアップすることで初心者でも強い攻撃力を発揮できるようになります。

▶︎ 強い蹴りをだす

強い蹴りを繰り出すには上手な力の抜き差しが必要です。
筋トレをして、強い体幹力や脚力が加わるとさらに威力倍増です。

▶︎ 打たれ強い肉体づくり

フルコンタクト空手は直接打撃制なので、筋トレで身体に筋肉の鎧をまとうことで打撃に耐える肉体づくりができます。

▶︎ 怪我をしにくい体を手に入れる

空手に怪我はつきものです。筋トレを取り入れることで骨格に変化が起こり体ががっちりしてきます。
筋肉だけでなく骨が頑丈になってくるのはもちろんですが、本来自分で体を回復する力、自己治癒力の向上が期待できます。

怪我をしないことに越したことはありませんが、してしまったとしても回復力が速いということは武器になります。

それでは本題へ、

空手のための筋トレ【初級者向け】

拳立て

拳立ては、人差し指と中指の拳頭だけを地面についてやります。
そのため、空手の突きで使うこぶしの握りと表面的な強さが鍛えられます。

合わせて手首の強化と、肩の力の抜き方、腕の力の入れ方なども習得することができます。

余裕があったら拳の強化目的で薬指や小指の拳頭でやることもおすすめです。

拳立てと合わせてやりたいのが、

指立て伏せ

5指の指先(第1関節まで)をついて腕立て伏せをやる方法です。

試合では、使いませんが抜き手をやるときに必要になります。

5指で10、20回できるようになってきたら床についている指を1本ずつ減らしていきます。

腹筋

腹筋は体幹を鍛えるためにも最低限必要な場所です。

最近は、通常の起き上がり腹筋は腰椎への負担が強く、避けられる傾向がありますが、空手稽古ではまだまだ行われているのが現状です。

そんな時には、足上げ腹筋で腹筋下部や股関節前側の筋肉を意識したり、V字腹筋で体幹+バランス能力を合わせてやるといいでしょう。

もう一つは、

アブローラーがおすすめ

体幹全体を使うので、腹筋背筋両方鍛えることができます。

背筋運動

いわゆる背筋です。

床にうつ伏せになり、体幹を軸にして胸から頭と下肢を同時にそらす運動です。

背筋運動は筋力がついて、瞬発力も備わってくると体幹を反った時にぴょんぴょん上に飛べるようになるので、そこまでやると大したものです。

自重スクワット

空手に足の筋力は、欠かせません。強い足腰は威力のある突きや蹴りをだせるようになります。

その基本がスクワットです。

大腿四頭筋、ハムストリング、大殿筋を主動筋として、腹筋・背筋の体幹を保つ筋力も合わせて鍛えられます。

スクワットは筋トレの王道。

普段、時間がなくて筋トレで何をやるか迷ったらスクワットを取り入れてください。

地味だけど、必ず結果に結びつきます。

スクワットができるようになってきたら取り入れたいのが、

ジャンピングスクワット

スクワットで膝を伸ばす時の勢いで真上にジャンプします。

ジャンピングスクワットは、瞬発力がつきます。

懸垂(チンニング)

懸垂は、突きの威力を高めるために必要な背中、腕の筋肉を鍛えるには最適です。

合わせて、体幹も強化できるので是非やることをおすすめします。

はじめは1回もできなくても、ぶら下がっているだけ、少し腕を曲げるだけを繰り返していくことで徐々にできるようになるので、諦めず挑戦してみてください。

空手を始めたばかりのころは、筋トレに力を入れすぎるよりまずは稽古そのものに力を入れる必要があり、筋トレは自重トレで十分です。

空手初級者が筋トレをやるメリットは、筋トレをはじめることで自信がつきます。

まずは、自分の体を十分に支えることができる筋力をつけましょう。

空手中級者向けの筋トレ

自重トレーニングを半年くらい続けているとわりと自力がついてきます。

少し腕や脚に張りが出てきて、筋肉が少しついた感じが出てくると思います。

そこで次に取り入れる筋トレは、フリーウェイトトレーニング。

自重トレーニングでは筋肥大に限界があります。筋力アップするには筋肉のサイズを大きくしなければなりません。

もっと筋肉に強い負荷をかけるために、
BIG3(スクワット、ベンチプレス 、デッドリフト )をマスターする。

BIG3をやることで全身の筋肉を効率的に鍛えることができます。

まずは、王道の

バーベルスクワット

バーベルを背中に担いでやるスクワットです。

フローウェイトトレーニングをやったことがない場合は、まずバーベルやプレートなどに慣れることからはじめ、フォーム習得に時間をかけてください。

力があると、ある程度の重量を持ち上げることができますが、さらに高重量になった時や疲労が出てきた時に膝や腰などにけがをする可能性が高くなるので、

まずは、しっかりしたフォーム、なおかつ高重量を挙げる。

このサイクルでトレーニングした方が長く筋トレを継続できます。

ベンチプレス

ベンチプレスは、拳立て以上に胸や腕に負荷をかけることができ、

合わせて大胸筋が発達してくると打たれ強さも出てきます。

ベンチプレスでも、フォームをしっかり覚えてください。

下手に力だけで挙げていると肩などに痛みが出ることもあります。

デッドリフト

デッドリフトは、空手に一番重要な背筋から下肢全体を鍛えることができ、強い突きや蹴りを出すために欠かせない筋力強化です。

デッドリフトは地味な筋トレなので、筋肉がついたかどうかわかりにくく、かなりきついので嫌がるトレーニーもたくさんいますね。

だからこそ、デッドリフトをやることで受けられる恩恵は大きいのは間違いありません。

当然、デッドリフトも重量を上げるよりフォーム習得が先です。

目標重量は?

個人差はありますが目標重量として、

・ベンチプレスでは自分の体重の1.2〜1.5倍
・スクワット・デッドリフトは体重の1.5〜2倍

これくらいできるようになると空手では十分通用します。

なにより、自身で筋力アップしたことが実感できます。

最後に、

空手上級者向けの筋トレ

バーベルジャンピングスクワット

バーベルジャンピングスクワットは、下肢に集中したパワーを鍛えるには必要な筋トレです。

高くジャンプするためには強い筋力と瞬発力が必要で、バーベルを担いでやるとなると尚更です。

威力のある蹴り技をだすことや、相手の攻撃を耐える、またはステップを踏むためには欠かせないトレーニングです。

バーベルスクワットはものすごく体力が必要になり、上級者向けの筋トレ方法です。

ハイプルアップ・パワークリーン

空手にはパワーが不可欠です。[パワー=筋力×スピード]

筋肉が大きくなって筋力がついてもスピードがないと相手に効きません。

そこで必要になるのが「瞬発力と力の連動」

これに最適なのが、ハイプルアップとパワークリーンです。

バーベルを床から持ち挙げ、一気に胸まで引きあげます。

筋肉がついても足首・膝・股関節・体幹・上肢と動きが上手く伝わらないと高重量を持ち上げることができません。

はじめは、軽めの重量で動きの流れを感じながらフォーム習得し、だんだんと重量を上げていくようにします。

ハイプルアップとパワークリーンの違いは、キャッチ動作が入るか入らないかです。
パワークリーンは、胸の前まで挙げたバーベルを手首を返して胸の前でキャッチして受け止めます。

そのため、高度なテクニックがひつようなので、空手上級者でもハイプルアップからやって慣れてきたらパワークリーンもやってみるといいでしょう。

最後に

ここまで、空手初級者・中級者・上級者向けの筋トレ方法を解説してきましが、筋トレは空手で必要な体のベースづくりです。

いくら筋肉がついても空手に役立たないようでは意味がありません。

空手の稽古を主にして、筋トレで肉付けしていくような考えでやることがおすすめです。

実際、私も現役の頃はスクワットとデッドリフトは180kg、ベンチプレスは130kg、くらいまではやっていて十分役立ちました。

現在は年相応に筋トレを続けていますが、力の伝わりかたを感じられるので何歳になっても筋力を使うことは必要と実感しています。

今回はここまで。

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