【ヒップヒンジとは?】筋トレ初心者のための基礎知識

ヒップヒンジってなに?

筋トレする上でどんな関係があるの?

 

こんなお悩みを解決します。

 

本記事の内容

・ヒップヒンジについて解説

・筋トレとヒップヒンジの関係と重要性とは

・ヒップヒンジのやり方を覚えよう

 

本記事の信頼性

この記事を書いている僕は、トレーニング歴25年、ジムトレーニング経験13年、パーソナルトレーナー歴6年ほど。現在整体院にてトレーニング指導、ストレッチ指導を行っています。

 

 

【ヒップヒンジって何?】筋トレ初心者でも覚えておいた方がいいの?

ヒップ=お尻の筋肉、股関節のことを差します。
ヒンジ=蝶番(ちょうつがい)

蝶番とは、このようなドアの開閉する所についている金具のことです。

 

体幹を曲げたり、伸ばしたりする動きは、股関節を中心に行われます。

股関節を軸として体幹と下肢を折りたたんだり開いたりする動きをヒップヒンジと言います。

股関節の曲げ伸ばしには、大殿筋やハムストリング、腸腰筋などの筋肉が働くため2足歩行で生きていくには欠かせない場所になります。

 

股関節が真っ直ぐの状態

 

股関節を折りたたんだ状態です。

 

 

ヒップヒンジを前屈動作で確認してみよう

前屈動作をやると、自分でヒップヒンジを正しく使えているか、使えていないか簡単にチェックできます。

 

その方法をご紹介します。
次に紹介する2つの前屈動作のやりやすさを比べてみてください。

 

準備:普通に地面に両足を肩幅程度に開き、つま先をそろえて立ちます。

 

動作その①:そのままなにも考えず前屈してみてください。
床に手は尽きましたか?

手はつくかつかないかはべつとして、今の前屈の感じと次の動作方法と比べてみてください。

 

次に

動作その②:両方の手を伸ばして小指側を鼠径部にそって当てます。昔ビートたけしさんがやったコマネチ、みたいな感じで。動かさないで鼠径部に接するだけで大丈夫です。)

上半身はまっすぐにして、両手を大腿部とお腹で挟み込むようにして前屈してみてください。

 

体が硬い、柔らかいは置いておいて、
2つのパターンを比べると②の方が前屈しやすくないですか。

これが股関節から体を曲げるイメージです。うまくヒップヒンジが使えているとこうした動作がスムーズにできます。

 

なんで、この2つの動きで差がでるの?

それでは、解説します。

①の動きでは前屈する時、無意識に背骨が屈曲されることで骨盤も後方に引かれた結果、ハムストリングにテンションがかかってしまい、前屈しようとしても、ハムストリングがブレーキをかけていることになり前屈しにくくなります。

上手くヒップヒンジが機能していない状態です。

これに対して②では、鼠径部に両手を当てて手を挟み込む様に体を前屈することで、無意識に体幹をまっすぐに保ちながら曲げる事ができるので、骨盤の後方への移動はなくなり、結果としてハムストリングにかかるテンションも最低限に抑えられ、本来の股関節から曲げる動作が可能になるのです。

ヒップヒンジが機能している状態です。
これがまさに蝶番(ちょうつがい)の動きです。

 

普段の姿勢が猫背姿勢になっていると、骨盤も後方に引かれてハムストリングを引っ張る力が強くなることで、それだけ前屈もしにくくなります⇒結果として体が硬くなる理由もなんとなく理解できたでしょうか。

 

このことにより、日常生活においても床から荷物を持ち上げる時など、股関節の機能であるヒップヒンジが使われず、腰椎の曲げ伸ばしが有利になった動作を繰り返すことで腰痛になる可能性が高まりますので、注意が必要なのは想像できますね。

 

ヒップヒンジの機能をしっかり使うことで姿勢保持筋の働きもバランスが取れて姿勢が良くなる効果もありますよ。

姿勢保持筋に関して興味がありましたらこちらをお読みください。
【抗重力筋と姿勢の悪化】その関係とは?

 

こちらの動画を見るとヒップヒンジの重要性がわかりますよ。

参考:Youtube Muscle and Motion

 

 

ヒップヒンジを筋トレで生かそう!

ヒップヒンジのことは理解できたけど、筋トレではどんな場面で意識したらいいの?

 

ヒップヒンジはスクワットやデッドリフトで大活躍します。

スクワットやデッドリフトでは、ヒップヒンジを使うことで、大殿筋をしっかり使ったトレーニングができるようになり、重い重量を上げるには特にこの動きがカギを握ります。

 

まずは、スクワットで見てみましょう。

スクワット動作では、しゃがむ際に膝を曲げるというよりは、先にヒップヒンジを使ってお尻を後方にひきながら股関節を曲げて、後から膝と足首が連動して屈曲する動作をイメージしながらしゃがんだ方が、膝や腰への負担も軽減されて、ハムストリング、大殿筋、脊柱起立筋と多くの筋肉を使うことが出来るようになるので、ヒップヒンジができるかどうかは非常に重要になります。

もし仮に、しゃがむ時に膝から曲げていった場合には、股関節が上手く屈曲できない場合もあり、深くしゃがんだ時には、膝がつま先より前に出てしまう確率が高くなり膝の痛みにつながる可能性もあります。

 

デッドリフトの場合は

デッドリフトではヒップヒンジがかなり影響してきますよ。

スタートポジションの時には膝と股関節を曲げてバーをもちます、このときにもうヒップヒンジが正しくできている必要があります。しっかり股関節から折りたたんでいないと、バーベルを持ち上げるときに大殿筋とハムストリングが使われにくいために腰への負荷が大きくなり、重量が上がらないばかりか腰の痛みの原因になることもあります。

 

ヒップヒンジの練習法は?

それじゃどうやって練習してらいいのかな?

一般にヒップヒンジの練習方法では、背中に棒を当てて上半身を曲げないように固定して股関節を曲げていく方法が紹介されていますが、面倒な場合は、先ほどの前屈動作②こちらのコマネチ法(勝手に名付けました)を試してみてはいかがでしょうか。鏡をみてやってもらうと直いいですね。

これだけ練習するだけでもだいぶ良い動きができてきますよ。
道具もいらず、その場でできる簡単方法です。
いつでもどこでもできます。

体が硬い人はジャックナイフストレッチをやってからの方が感覚がつかみやすいですよ。

ジャックナイフストレッチに関してはこちらをお読みください。
筋トレ前にも効果的【ジャックナイフストレッチ】とは?

 

動作習得は難しいと思いがちですがコツをつかむとすぐ出来るようになりますので、シンプルなものから試してみましょう。

 

自分で出来ているかどうか不安なときは、ジムへ行った時にでもトレーナーさんに確認してもらってください。

 

最後に

ここまでお読みいただき、ヒップヒンジについて理解できたでしょうか?筋トレは単純動作の繰り返しですが、一つ一つの種目や動作を細かく見ていくと注意すること、筋肉の使い方などたくさんあります。そのためにも、やり方がシンプルで筋肉に効いてパワーアップが望める方が嬉しいですよね。

筋トレは実践ですので、イメージがわいたらすぐ実行です。

 

今回はここまで。

 

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